【オススメドラマ】坂口健太郎・北村一輝主演「シグナル」

ある日つながった謎の無線。声の主・大山剛志（北村一輝）から聞いた手がかり元に、警察官の三枝健人（坂口健太郎）が見つけたのは、１５年前に起きた誘拐殺人事件の犯人の遺体！？無線機からの”シグナル〟で、時効目前の未解決事件が今、再び動き出すーー！

近年、日本で制作された連続ドラマの中でこの「シグナル」は驚くべきクオリティでした。

正直、演技をそれなりに勉強してきて色んな素晴らしい作品をたくさん観てしまうと、日本が作るドラマにはもうあまり期待しなくなるだけになおさらその衝撃は大きかった。

しかもこのシグナルと出会ったのは本当に偶然で。事前に情報を手に入れてたわけではありませんでした。なのにこうしてタイミング良く巡り会えたという事は、何か運命めいたものを感じます。

「お前でも満足できるドラマがあるぞ」と天から言われたように。

あるミュージシャンがその曲が「本物」かどうか、最初のイントロ数秒聞いただけでわかると発言した事があります。

それと同じようにこのドラマも冒頭の数秒、観ただけで「これは・・・」と足を止めてしまう何かを察知してわたくしは画面を凝視しました。

その時は夕食をちょうど食べ終わったのが夜９時で、じゃあ部屋に戻ろうかとした時にたまたまチャンネルがフジテレビでして・・・１分早かっただけでも見逃していたような気がするので本当にタイミング良かったんですよ。

「これは観る価値がある」そう判断したわたくしは座り直して部屋に留まるのですが、こんな事をしたのは久しくなかったので半ば信じられない気持ちもありました。

面白い作品を求めているはずなのに、いざその瞬間に遭遇すると人間って疑ってしまうんですよね。

数十分みてCMになった時に「これは本物だ」と改めて確信して、頷きながら笑みがこぼれました。

こんな「リアリティ」あるドラマは久しぶりに観たと。そう、やはり面白い作品の条件にはこの「リアリティ」があるのか？が重要になっていきます。

ご覧になった方はわかると思いますが事件に巻き込まれた被害者の心情が痛いほど描かれ、組織の隠蔽の過程に苛立ち、そして俳優の演技にも余計な誇張はなかったはずです。

こんなドラマが作れる力が日本にはまだあるんだとまで思ってしまいましたよ 笑

ドラマの内容は過去からの通信で未解決事件を解決にもっていってしまう胸熱な展開なのですが「過去は変えられる」という言葉が印象的でした。

実際に一度、亡くなってしまったはずの同僚が改変した事により何事もなかったかのように生き返ることもあるので、それはちょっとツッコミ所でして、他にもたまに主人公の言動にも疑問に思う事もあったのですが（特に第一話のラストは明らかに人混みから抜ける気がないw）、それさえもまぁ、許せてしまうクオリティでした。

で、この作品、原作は韓国ドラマなんですね〜。それで実はちょっと物語のクオリティに納得してしまった部分もありまして、韓国ドラマって素直に観ればかなり面白いものも多いです。

「素直」と付け加えたのはやはり「韓国」というだけで拒否反応が出てしまう人もいるだろうという事情があります。

その影響か、このシグナルもそこまで酷かったかな？と思うくらい辛辣なレビューも少なくありません。

俳優陣たちのレベルも高いですよ。おそらく日本とは全体的なレベルは比べものにならないかもしれません。

なんでそんなことが言えるかというとわたくし、韓国の俳優が立つ舞台を生で観たことがあります。

わざわざ韓国まで行ったのか？いえ違います。

日本でも上野ストアハウスさんが海外の劇団を招き入れて、公演を行っておりましてそこではよく韓国の劇団が来日するわけです。

その催しものを知ったわたくしは海外の劇団も一度は観ておくべきと判断して観に行ったのですが・・・まぁレベルの高さに驚かされました。

その話はまた別の機会でお話しできればしようと思いますが、韓国の演劇はレベルが高いとだけ知っていただければと。

そういうことで日本の演劇はこのままでいいのか？とも思ったわけですが、日本でもその気になればこの「シグナル」のように原作にも負けないであろう面白いドラマに仕上げる事ができるのですから、ユーザー側もこんなドラマを求めていると視聴率やSNSで訴えて、製作者側にもっとこんなドラマを作ってもらうように促せればと。

北村一輝さんも別のドラマと比べて「シグナル」の方が全然ナチュラルな演技をするなって思うので、日本の俳優は「リアリティ」ある芝居ができないんじゃなくて、やはり監督や制作者側の意向なんだと思いますね。

これを変えるのはやはり視聴者が何を求めているのか？を変える必要があるのではないでしょうか？

最後、話が逸れましたがこの「シグナル」はここ最近のドラマでは面白いと言えるのでその他との違い、クオリティの高さを体感してみてください！