このブログ内に書かれている記事の内容を読み返してみると、多くはどちらかと言えばネガティブな内容のものとなっております。
そしてわたくしが聞いた限り声優の専門学校ではあまり生徒には厳しい指導、現実的な話はするなと講師陣に釘を刺されているそうです。
なぜならあまりスパルタ教育であったり、モチベーションが下がる話をすると生徒が辞めていくので2年目の学費が回収できないし、退学者が多い学校というのも問題視されるからです。
その基準に当てはめるとわたくしが書いていることはまさにモチベーションが下がる話に該当すると思います。
わたくしが演技指導をするのならそんなスパルタ教育にはしませんがもしも将来、俳優・声優の世界で稼いでいきたいという人を相手にする場合、この現実は伝えておかないのは不誠実だという話します。それがそのモチベーションが下がってしまう内容なだけです。
そういう意味では現時点で声優の専門学校というのは表向きはプロの声優・俳優になるための場所として宣伝していますが、そんな厳しい現実を伝えずただひたすら演技や歌、ダンスなどのレッスンに励ませるだけのカリキュラムなら、それは残念ながらただ演技などの表現力を上げるだけの場であり、プロにさせるための機関とは言えないのですね。
・モチベーションが下がる話その①
最初に話しておかなければいけないのは、まず前提としてこの世界を今からあえて目指すということは正社員もアルバイトも現在募集していない会社で働かせてくださいと、頼みに行くようなものです。
普通の感覚であれば問い合わせた時点で、
「すみません、今は人は足りているので募集していないんですよね」
と言われたらそれ以上は何も言えません。諦めるしかありません。
が、この世界の特異な所はそんな状況でも「この人は!」とマネージャーやらがうなるような人材がやって来たら、働く場所を用意してくれる場合があることです。
そのくらいの逸材ではないとなかなか厳しいとも言えますが、逆に人手は足りているとはいえ何もせずに諦める必要はないとも言えるので、この世界に挑戦するということは人手を募集していない会社にどうすれば自分を働かせてもらうことができるだろう?と考える、こう例えれば分かりやすんじゃないでしょうか?
しかしこんな風に例えたら普通のやり方では通用しないというのは理解できると思うので、怖気づく人もいるかもしれません。
専門学校や養成所ではこんな話はしないことでしょう。
・モチベーションが下がる話その②
演技の勉強を数年間そこまで必死にしなくたって声優・俳優の仕事はできるよ。しかも今まで演技の勉強をしてきたという経歴があっても優遇してくれるわけではないし。
こんな話をしたら自ら専門学校や養成所の存在を否定しているようなものなので絶対にしないでしょうw
が、現実はこれです。上手くプロモーションをして多くの声優・俳優志望者をうちの学校に入学させようと躍起になりますが、必ずしも勉強しなくたっていい、こういう認識は頭の片隅に置いておきましょう。
・モチベーションが下がる話その③
こんな話を万が一にもしてしまった場合、
「じゃあなんで専門学校が存在するのですか!?」
と問い詰められそうですが理由は簡単。
声優・俳優志望者というのは毎年一定数いるからその人達をターゲットにして一儲けしようと考えているだけです・・・。
それこそ上手く宣伝して、学校に入って演技の勉強をすれば憧れの仕事ができる、そういう明るい未来を想像させてお金を払わせます。
しかし先に話した通りこの世界は人手不足ではないので、本来であれば毎年何百人も募集する必要も、それどころかこの手の専門学校は都内に2つか3つあれば十分だというくらい必要のない施設です。
五輪と同じで4年に一回くらいの頻度で志望者を集めればいいんじゃないですかね?
しかしそれだとせっかくのお客さんが早々に諦めて去ってしまうのでいっときだけ夢を見させます。
その結果、声優や俳優の人数が増えすぎたというのもあるかもしれませんが。
需要と供給のバランスを適正に戻したいのであれば今後は毎年志望者を集めないということをした方が良いのかもしれませんが、儲かるのでやめることはないでしょう。
どのくらい儲かるか?というと下手するとある事務所は養成所も経営しているおかげで、なんとかやっていけているというくらい大事な収入源となっているところもあります。
専門学校も声優学科を作るのにはある程度、スペースのある稽古場とマイク、ミキサーの録音機材があれば出来てしまうのでそんな設備を整えなくても出来てしまうということでコスパが良い分野だと聞いたことがあります・・・。
それにプラスして本業では稼げていない俳優・声優さんも講師として招いて雇用が生まれますし一部の人はありがたいと思っているはずですw
と、ここまで読めば分かりますが決して将来のスターを、後継者を育てるためにこれらの学校、養成機関があるわけではないというのがお分かりいただけたかと思います。
それでもやってやるぜ!と意気込んでいるのであれば、挑戦してみても良いかもしれません。
そんな厳しい現実を受け止めた上で目指す方をサポートするためにこのブログがありますので是非、他の記事も読んでみてくださいませ。ではまた。
参考記事「待つ、受け身ではダメだ!」
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