声優専門学校の存在に疑問・・・なんのためにあるの?

このブログを立ち上げてから「声優になるために一番良い方法は?」というのを改めて真剣に考えてきました。もちろん各々が抱えている事情は異なるので誰にでも通用するやり方というのは存在しないのかもしれませんが、細かい部分は決められなくても大筋でもこんな意識で行動すれが良いのでは?なんてやり方は定めることが出来ると思っています。

そうなってくると自分の考えではどうしても「声優専門学校」の存在に疑問を感じてしまうのです😓

声優としてデビューするためにはどんな行動をすれば良いのか?」だけを考えれば・・・、

・声優事務所に所属して自分がその業界に入りやすいような環境に身を置く、

・出演オーディションに合格する、

主にこの二つが挙げられます。

じゃあ、声優事務所に所属したかったら入りたい事務所のホームページを見てどうすれば入れるのかを調べれば大体は分かるはずです。多くはその事務所が運営している養成所へ入り一定期間の訓練を経て試験を受けて、選ばれた人だけが所属を許される流れだと思います。

出演オーディションは関連する情報誌を読んだりして情報収集をすれば一般人でも受けられるオーディションはあるはずです。

はい、いち個人が声優になるために誰でも実行できることってこれだけなんでよね。

この二つに共通しているのは業界内に『自分』という存在を『届ける』ことです。

オーディションを受けさせるか決める立場にある人や、アニメ・ゲーム・テレビ番組などを制作している人にこんな良い人材がいますよ、どうですか?と必死にアピールすれば一つ道が開くきっかけになるでしょう。

これさえ上手くやっていれば誰かしらの眼に止まる可能性は高くなります。ってか『自分』を『届ける』これが最優先で取り組むべきことです。

そこで、声優専門学校へ入るメリットは?

やるべきことは『自分』を『届ける』この行動を頭に入れた時に声優の専門学校へ入るメリットはなんだ?と考えれば、残念ながら『届ける』に関しては効果を期待できません。

なぜなら専門学校とは演技など表現力を身に付ける場であって『届ける』に関しては頭にないからです。

学校内に事務所関係者を招き入れてオーディションをやってくれるなどサポートしますとアピールしているところがありますが、だったら学校を介さずとも自分が直接、入りたい事務所の門を叩いていけばいいじゃないか?と思うわけですがどうでしょうか?😅

しかもこの場合は所属オーディションではなく、養成所に入れさせるかのオーディションです。

これも本当は変な話で、普通は専門学校の卒業生の殆どは就職できました!などの実績が一番これからまた生徒を集めるための有効な宣伝ポイントになるわけですが、この場合は「卒業生は〇〇事務所の養成所へ入りました」というのが実績になっており、いやまだこの時点で卒業生が声優として活躍できる保証は何もありませんが・・・と実は実績でもなんでもないと言えるわけです

長崎所長:10年くらい前に声優志望者増加のムーブメントがあって、その時に声優コースを持つ専門学校が急増しました。ゲームが流行ったときにはゲームやCGの学校が増えましたから、そういうものなんですね。専門学校もビジネスですから。

でも声優専門学校を卒業してもほとんどの人が声優にはなれません。大量の声優志望者が行き場をなくします。
そこで、声優事務所が養成所を開いて声優になれなかった専門学校卒業生を入れ、1、2年のトレーニングを受けさせていい人は準所属にするスタイルができました。これがすごく儲かったんですね。それが5年くらい前の話です。

そうすると、老舗プロダクションや大手ではそんなことはないんですが、新しくできた事務所なんかでは新人教育より養成所ビジネスの方を一生懸命やるようになっていくんです。そうなるといい声優が育つわけがありません。(アニメ!アニメ!の記事より引用↓)

声優志望者は専門学校にも養成所にも行くな!」音響監督・長崎行男と福原慶匡Pが明かす、声優業界のいま

この引用したインタビュー記事の言葉が全てだと思います。

アニメやキャラクターもののテレビゲームの大ヒットにより声優志望者が急増した。

その人たちをなるべく受け入れるために年間100人近い人数を受け入れられることができる専門学校がたくさん出来たということですね。

おそらくこのような学校が無かったら多くの声優志望者は行き場がなく早々に諦めていったと思います。それだと、せっかくお金を落としてくれる存在なのにそれはもったいないと思って声優専門学校が乱立したのです。

そもそも声優とは当初『俳優』が担っていた仕事だったのですが、繰り返しアニメのヒットにより声優という立場の人が注目されるようになったので最初から声優になりたい人が増え始めた。

だったら声優を育てるのに特化した養成機関を作るのはどうか?と考えて「声優専門学校」が誕生しました。その第一号が「東京アナウンス学院」です。

要は声優になりたいっていう人が増えているみたいだから、それをビジネスチャンスと捉えて声優を育成しますとうたう学校を作ろうって考えたのが始まりなのです。

もちろん中には純粋に育てるのに熱心な所もあると思います。ご紹介した東京アナウンス学院も最初に作ったわけですから、訓練できる場所があった方がいいと思ってのことだと想像しますが新しく出来た所であればあるほど・・・💦

今や正直どんなに努力してもとても声優になれそうにもない人まで受け入れてしまえるくらい声優専門学校や養成機関ができてしまったのです。

生徒の質に関してはこちらの記事が参考になります→「声優専門学校の現実

こんな事情から声優専門学校とは本気でなりたい人、私は絶対にこの世界でやっていける逸材ですと自信のある人ほど行く場所ではないと言うことができます。

長崎所長:養成所に集まってくる玉石混合の人たちの中からいい子を探すよりも、駅前でイベント映えするいい子を探してその子だけに集中的に指導した方が効率的だからです。芸能プロダクションと全く同じ考え方です。

もうひとつの方法は声優志望者のオーディションですね。全国からオーディションでいい子だけを集める。
実際、声優事務所とアニメ制作会社や雑誌社がタッグを組んで行う、主役声優の一般公募も増えています。
また、事務所独自で行うオーディションもあります。81プロデュースの近年の人気声優は軒並み毎年8月1日に開催されている81オーディションでデビューしていますが、あれは一般公募なんです。

一般公募であれば全国から人を集められますし、オーディションに応募するくらいモチベーションが高い人達が集まるわけですから、そこから優秀な人が出てくる確率はかなり高いんですよ。
今後はそっちから優秀な人をピンポイントで集めて集中的に指導する方向にシフトしていくんじゃないかと思っています。

福原: イベントでマネタイズできていれば養成所に無闇にたくさん人を集める必要がないですしね。

長崎所長:そうです。そうなれば業界全体も徐々に健全化していくんじゃないかと思います。

これも先ほど引用した記事の抜粋ですが、これからは養成所を開いて人を集めるのではなく、少数の精鋭を選び、育てる方向にシフトしていくかもしれないと触れています。

そういう人材だと言い切れる人は一気に所属、出演オーディションを受けたりして早めに自分の存在を業界内に届けていきましょう。

認められたら個別にレッスンを受けさせてくれたりします。しかも大きい事務所であれば無料の場合もあります。

 

そうなると専門学校はまだその「届ける」には値しない、まずは自信を付けたいと思う人がその「届ける」ためには素晴らしい声優としての自分を「作る」段階にある人が行くべき所なのだと思います。

私も「作る」ところから始めて努力した結果、俳優としてシアタートラムの舞台に立ったり俳優・声優としてある程度は認められて活動していくことが出来たので、ここからスタートしても無理だということはありません。

しかし、それでも世の中には俳優・声優として原型は出来ているくらい完成されている人が居てその人はもういきなり所属、出演オーディションを受けてデビューしようとしている、初動としては遅いということは認識して必死に努力することが必要なのは肝に銘じておきましょう。

ここは全日制のスケジュールで演技を学べる数少ない場所に通うというのをアドバンテージと捉えて技術、実力では負けていない自分を作り上げていくつもりで。これが声優専門学校のメリットです。

では今回は以上になります。お読みいただきありがとうございました。

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