「入学するのはやめておけ」と悪評の多い声優専門学校・・・学校側の反論とは?

演劇コラム

私が声優の専門学校への入学を検討していた頃から『声優専門学校の悪評』はありました。

それはどういったものだったのか・・・?

高い学費を払って入学して必死に勉強して卒業したのに声優になれないってどういうこと!?

 

これに関して私は「いや、実力が認められなかったからでしょう」と思ったので特に気にしていませんでした。

つまりこの当時の私でも、

学校へ入って勉強したからといって必ずしも声優になれるわけではない、

とは思っていたわけです。

が、一般的な感覚からしてみればその職種に関する知識・技術を身に付けたのにその仕事には就くことができなかったなんてあまり考えられません。

大学を卒業すれば就職しやすくなる、こういう感覚もあります。現に大卒者しか受け付けていない会社もありますしね。

これと同じ感覚を声優などの芸能界にも持ち込んではいけなかったのです。

この世界はたとえ今まで演技の勉強をしてこなくてもできてしまう場合があります。

その現実はもう何度もお客さんの前でも突きつけられています。

なのに志望者は、

「声優になるためには先ず専門学校へ通わないと駄目なんだ!」

とか

「専門学校へ通うことが声優になるための第一段階」

などまるでこれが業界が定めたルールのように勘違いしてしまい、新しくデビューさせる子もこの中から選ばれるはずだと思い込んでしまったのです。

そうだと思っていたら、見込んでいたような効果は得られなかった・・・から卒業生で夢破れた者から非難が殺到してしまったのです。

ちなみにこれに関しては専門学校側もあまりにもその非難が多いからなのか、ところによっては声明みたいなものは出しています↓

声優専門学校の実態 | 専門学校デジタルアーツ東京

これによりますと専門学校側としては(少なくともこの学校は)は

「良い環境は整えていて、必要な知識や技術も身に付くようになっています」

みたいに申しておりますが・・・(以下はリンク記事の引用)

困ったことに、「所属すれば仕事に就ける」「卒業さえすれば何とかなる」という考えで入ってくる学生が多いと言うことです。
これが冒頭のインターネットでの悪評につながっています。
ですが、のらりくらりと学校にきて(時にはサボり)授業が終わればさっさと帰る…これで本当に夢に近づいていると言えるでしょうか。
専門学校はスタートラインでしかありません。
こういった環境で学びやすくし、経験を積みやすくする、これが専門学校であって、あとは本人の努力次第です。

 

要は声優に求められている知識・技術は教えます、あとはここで学んだことを卒業後にどう生かすかは「あなた次第です」ということです。

こういうスタンスであるなら悪評を流されるのは不本意かもしれせん。

卒業すれば何とかなる」この精神はまさに先述した通りの、

学校で勉強したんだから何とかなるだろう、就職できるだろう、

という感覚に近いものがあると思います。

この効果を期待してもらっても困るということですね。

しかし、これも一般的な感覚だと学生の卒業が近くなれば企業が学校を訪れて卒業生にうちの就職を検討してもらうように営業に訪れたりすると思います。

このように就職を控える学生がいる学校には求人情報が集まってくるのも学校に通って卒業するメリットだと思います。

それがないんだったらホームページの分かりやすいところに勘違いさせないように説明するのも学校側の責任ではないでしょうか?と反論できなくもありませんし、

そもそもこの文章からは「なんか勘違いしている子が入学しているよ〜」

というニュアンスも伝わってくる文章です。

勘違いしている子=学校側が想定している見込み客ではないということです

だったら受け入れなればいいじゃん、とも言えなくありません。

このせいで学校側に期待していた効果は得られず、

「声優の専門学校なんて入るのやめておけ!」

と文句を言われる卒業生を輩出してしまうことになるので、それを防ぐためにはそのような勘違いしている子はお断りするしかないわけですが、

おそらく殆どの学校でそのような対応はしていないと思います。

それは何故か?

そのように楽観的な子の入学を拒否してしまったら殆どの子を不合格にさせないといけないので経営が成り立たなくなるからです・・・。

 

なぜ声優専門学校がビジネスとして成り立っているのか?

それは、

なれる可能性がない子、専門学校の役割を勘違いしている子など関係なく定員になるまで受け入れているからこそ成り立っているのです。

なのでこのように反論はするものの、そういう子が全く目指さなくなり本気でなりたい子しか残らなくなったら多くの専門学校で人が集まらないという事態が起きてしまうので実はあまり強くも言えないんですよね・・・。

今やこういう情報は個人が発信できる時代なので軽く調べるだけでも簡単に出てきます。

多くの卒業生が「やめておけ」と注意喚起して入学者が減っていくか、

学校側が最初から誠実なスタンスを取り入学者を絞り込んでいるか、

声優専門学校」とは遅かれ早かれ入学希望者が少なくなっていく運命を辿るような施設だったと言うことができますね。

まだ声優専門学校卒業→事務所に所属というルートがあるなら良かったですが、

多くは学内オーディションなんてものが行われますが、その殆どは事務所の養成所に入れるかの選考でまた一年間は学び続けなければいけません。

所属できるか否かはそれを経てからになります。

これも専門学校で2年間全日制で学んだのに、さらに養成所で勉強をするって声優ってそんな長い訓練期間を経ないとなれないものなの?

という疑問に思う人が出てきて、それに対する回答も、

「いいえ、そんなことはありません」

となっているのがより専門学校の存在意義を薄めれいる要因でもあります。

参考記事↓

声優になりたいから専門学校へという道は正しいのか?

 

声優のお仕事は事務所に所属していないと得られないオーディション情報というものがあります。

なら最初から事務所直営の養成所へ入り最短で所属試験を受けた方が効率はいいとなります。

ただ養成所によっては演技経験が一年以上ある者という条件があったり、自信をつけるために先ずは誰でも入れる専門学校へ学ぶという人もいることでしょう。

全く必要とされないことはないかもしれませんがそれでも、

こんなに多くはいらないよね、

というのが現在の声優専門学校の位置付けだと思います。

皆さんも認識は間違えずにどんな道を進むか選択していきましょう。

 

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