この道を断念、諦めるタイミングというのは非常に難しいと思います。
なぜならスポーツ選手のように現役の期間がどんなに頑張っても40代前半で終わりを迎えるだろうと、年齢による壁もない。
厳密には事務所に所属をするには若い人が有利と言われて、その歳になってもできないのなら難しいだろうという論調もありますが、それでも歳を重ねないと出来ない演技というのもあるので、幅広い年齢層の俳優・声優は必要とされているのは事実です。
他にも30代になってからブレイクした遅咲きの人もいる。何が起こるのか分からないのがこの世界。
そして前回の記事でも書いたように特定の「資格取得」や「試験合格」をしなくても舞台に、マイクの前に立ててしまえるのもこの世界。(「俳優・声優にも資格制度があった方が良い?」参照)
資格が無い、試験に合格していないからあなたはこの仕事ができませんとはならないのも特徴での一つです。
まだこんな制度になっていれば明確な諦める基準があるのでよかったかもしれません。
囲碁や将棋なんかは「プロ」になるには指定された所で厳しい試験を潜り抜けねばならず、20代後半になっても無理なら諦めてもらうという流れになっています。
「勝ち」「負け」というものを決めるものでもないので、実力の差を痛感して心が折れて立ち去るという経験をした方も少ないかもしれません。
あとは地上波のゴールデンタイムに放送されているドラマやアニメの演技をみても正直「このくらいだったら私でもできそう」と思ってしまうようなレベルの演技も散見されます。
テレビという一大メディアで流れている以上は本来、その世界を目指している方のお手本になるようなものを、圧倒的な実力を見せるのが理想なのですが、必ずしもそうはなっていないのもこの世界の問題点だと思います。
「あのくらいの実力のやつが出演できているなら俺にだってチャンスはあるはずだ」
負けず嫌いの人ならこんな風に思ってしまう事でしょう。
一般的な就活でも何十回と面接に落とされても「それであなたは社会に必要とされていないわけではないから落ち込まないでほしい」と言われているように事務所の所属試験に一度や二度、落ちたくらいで「あなたはこの世界でやっていくのはやめた方がいい」とはならないと思います。
フリーでも舞台やドラマに出演できている人はいます。
しかしこの世界、演技をしてお金を貰えて生活ができるのはピラミッドの上位に位置する、以前も同じような例えをしたかもしれませんがサッカーのリーグで毎年優勝争いをしている上位5チームくらいなんじゃないかと思っております。
レアル・マドリードやバルセロナのスタメンで活躍できる選手だけが誰もが理想とする生活を送る事ができるみたいな。
その他、6位以下のチームにはお金は貰えないという事ですね。
そんなセレブチームには所属する事はできなくても中堅、下位のチームのレベルであればやっていけるであろう俳優・声優さんはたくさんいると思いますが、そのレベルの人達はプレイをしても給料が入ってこないくらいこの演劇という世界ではお金は入ってきていない、回っていないのです。
サッカーに例えてしまいましたが、もしかしたら「演劇」という分野はお金を出してくれる会社がいないマイナースポーツの位置づけかもしれません。
五輪に出場できる選手でも競技によっては働きながら活動をしている選手がいるのと同じで「演劇」も別に働きながら活動をしていくのが「普通」なのかもしれません。
その中の一部の実力者が運よくスポンサーが付いて、専念できるという事はあるかもしれませんが、そっちの方が稀だという認識を持つべきでしょう。
あれ?という事は別の仕事で「働きながら」活動するのが「普通」であれば何も諦める必要ってないのかもしれませんね 笑
よく30代になっても芽が出ないのなら諦めた方が良いと言われますが、最初に書いたようにその歳の人じゃないと出来ない演技というのがありますし、年配の俳優・声優が必要とされないなんて事はないと思います。
ただ歳を重ねただけで、その歳の俳優・声優ならこのくらいの演技は出来ていてほしいという基準は高いと思うので、やはり年齢が上にいけばいくほど中身、実力が重視されますのでせめて技術は「本物」と言えるまで磨いておきましょう。
多くの若者はこの世界を目指す時「芸能関係の仕事だけで生活できるようになってみせる!」と意気込むと思いますが、その認識がそもそも間違いで、
「演劇」というのはマイナーなジャンルでお金を出してくれる企業が少ない市場だから、別の仕事で働きながら活動していくのが現実的というのが賢いやり方だと思います。
が、そんな仕事をしながら演劇活動ってそんな理解のある会社はあるのか?という壁があり、なかなか難しいという事で多くは賃金が低いアルバイトをするのだと思いますが、このブログで主張しているテーマは、
「俳優・声優は個人事業主」です。
このことに気がついておらず「就職」気分で目指す若者がほとんどだと書いたのでその認識を改めてほしいと何度も書いています。
なら、せっかくその道を選んだのであれば別の稼ぎ口も、
「個人事業」として稼げばいいじゃないかということになりますね!
そう、たとえ「演劇」では稼いでいけなくても別のところでたくさん稼いで経済的に安定すれば、それはそれで良くないでしょうか?
売れない俳優・声優というのは経済的な不安も抱えながらの活動をしているというイメージがありますが、経済的には安定しているので、こっちでは稼げないけど大好きな演劇を続ける事ができています!
そんな人達が増えれば出演が決まれば演技に集中できるので、作品のクオリティも上がると思います。
個人事業なのでいつ働くか、いつ休むかは基本、自由に決められます。それに今ならインターネットのおかげで自宅でも働けてしまいますので比較的、現代は個人事業として稼ぐのは容易になっています。
そんな個人事業として稼ぐやり方もご紹介して、収入面を気にする事はなく演劇活動を続けられることをサポートしてくブログにもしていきますので是非チェックをお願いします!
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