俳優・声優は幅広い役を出来るようにならなければいけないとはよく言うが・・・

俳優・声優を目指すと「幅広い役」を出来るようにしておかないと・・・とは誰もが思うのではないでしょうか?

実際に専門学校や養成所に入ると色んな役をやらされると思います。

自分の性格」とは「あまりにもかけ離れた役」はもちろん、時には「役の推定年齢」と「自分の年齢」があまりにも離れている老人であったり、現代人では想像しかできないような立場の人(王様、貴族など)も振られることもあるかもしれません。

それが演劇の魅力の一つでもあるわけですが現実問題、学校・養成所を出た所で役が振られる場合、そのような役が振られることはほぼ有り得ません・・・😓

年齢はもちろん、自分と役の性格やらが近い、相応の役が振られるはずです。

なぜなら選ぶ側だって「この役は君にぴったりだね!」そんな動機で選ばれることが殆どだからです。

たとえまだ人が揃っていない新しく立ち上げた劇団の公演に出演することになったとしても、今いるメンバーで出来そうな台本を選ぶ・作るだろうと思われますので20代の演者しかいないのに、40代・50代の役しか出てこない台本が上演されることはないはず・・・。

声優の場合は顔出しはせず声のみの演技なので昔の作品ほど小学生をおばさんと言って良い歳の声優さんが演じていたことはよくありましたが、こんなことが起きていたのは当時の声優界は今ほど人材がいなかったからです。

そうなんです。もう何度も申してますようにこの世界は商業ベースで制作している作品だとあっという間に役は決まってしまう、オーディションをやったら何百人、何千人と押し寄せてくるほどやりたい人がたくさんいます。

そんな環境なのにわざわざその人に向いてなさそうな役が振られることなんて、やはり有り得ないのです。

現に警察官の役でヒットした場合、次に振られる役も同じ警察官やその周辺に居る近い役というのはよくあることです。悪役で広く知れ渡ったらやはり次も悪役だったり・・・。

いわゆる「イメージが固定化」してしまったですね。これは人によっては好ましくない状態です。同じような役しか回ってこないのは演劇をやっているのに残念だと言わざるを得ません。

しかし、俳優・声優は役を選べません。供給過多と言われているのにせっかく来たオファーを断るなんて余程のことがない限りないでしょう。

なので基本的にはこの世界で趣味としてではなく、しっかり仕事として波に乗れたのであれば同じような役しか、自分にピッタリの役しか回ってこないのではないでしょうか?

選ぶ側もあるイメージが先行している俳優・声優さんの方が頭に浮かびやすいのでこれはこれで有利な状況とも言えます。

いくら色んな人間を演じられるのが演劇の魅力だと言っても、そもそも役が貰えないのであれば後者の方が絶対に良いに決まっているので、

この世界で生き残る、選ばれる役者になるためには「幅広い役ができる」よりも「性格悪い役ならこの人!」といったように自分の外見や声質も含めて合っている役柄を早いうちから見つけて、そこに特化した俳優・声優を目指すのも手だと思います。

何度も言うように、やりたい人で溢れている世界です。何か特徴を持っていないとその他多勢に埋もれてしまいがちです。

そこで認められたら、今度はこんな役をやらせてみても面白いんじゃない?という話になることも多分にあると思いますので、頭一つ抜けるために先ずは特化した武器を持つ方が戦略的には賢い気がしますね。

 

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