【給料が安いのは声優だけじゃない・・・】アニメ制作会社・アニメーターの苦境

声優という立場の人達はかけた労力・時間、知名度の高さのわりには実は給料が安すぎるというのは度々、話題になっていますが、苦しいのは声優さんだけではありません。

声優というお仕事をやらせてもらうと、台本というものは用意されており、声を合わせる映像なんかも既に出来上がっているのが基本です。

その最後の素材として声を提供しているという形で、ここまで至るまでにはほんと多くの人達が関わっているんだと実感してしまうものだと思います。

その一人に「アニメーター」という立場の人達が真っ先に思い浮かぶ人も多いでしょう。

今日のニュースでこんな記事がありました↓

脱税。制作会社社長が本人尋問で驚きの発言

簡単に説明すればあの国民的ヒット作「劇場版・鬼滅の刃」を生み出したアニメ制作会社が脱税をしていたというニュースです。

このコロナ禍という状況であっても大盛況だった作品を作り上げたのだから、さぞその制作に携わった人達は潤っているんだろうなと思いきや、魔が差して脱税をしてしまうほど経営が安定しているとは言えなかったという現実、これは悲しいですよね😢

記事を読んでみるとアニメ制作を続けることができたのは他の事業が上手くいっていたからと読み取ることができます。グッズ販売や飲食店で利益があったから続けることができたと。

これって声優さんも似たような状況なんですよね。声優さんの収入もアニメのアフレコよりも、そこから派生したイベント出演による収入の方が多いと聞きます。

他にも収録時間が長いわりにその点に関しては全く考慮されない洋画の吹き替えよりも、大手企業のCMのナレーションの方がギャラも良く、時間も短い美味しい仕事であると言い切ってしまう人もいます。

声優になりたいと思うきっかけっておそらく多くは、アニメや洋画を観てそこから自分もこんな仕事をやってみたいだと思います。

しかし現実はアニメや洋画の仕事だけで生活できる稼ぎを得られるなど夢のまた夢の話で、多くはそれ以外の地味な仕事であったり、副業をやらないとやっていけないんですね。

たとえば誰もがやりたがるアニメや洋画の仕事なんかよりも企業が作る音声教材、映像付きナレーションの方が仕事の数は多くて稼ぎという意味ではこっちの方が良いと聞いたことがあります。

やった本人が教えてあげないと気がつかない、或いはこのお仕事は出演実績に載せいないでくださいと言われる場合もあり、最近の声優志望者はアイドルのように目立ちたいという欲求もあると思うので、もしかしたらこういうのがやりたかったんじゃないと思うかもしれませんね。

いずれにせよ声優さんが声の収録をできるようにと必死に働いてくれているアニメーターの人達がまともに稼げていないのであれば、そりゃあ声優さんに渡るお金も安くなるというのはある意味仕方がないのかもしれないと思うようになりました・・・。

専門学校時代は収録日までに映像が出来上がらず、絵コンテをみて演技をしてもらう場合もあると講師の方から聞きました。

期日までに間に合わないことも多々ある、やはりアニメーターさんはかなりの過重労働というのがうかがえます。

今まで演者の立場だけをフォーカスしてきましたがもっと視野を広げた時に、苦労しているのは声優さんだけじゃない、もっとこのアニメ業界全体が安い給料で働かされているので、これは想像以上に根深い問題だなとなかなか改善するのは難しそうです。

こんな環境なのもアニメや声優というものが元々は下に見られていた歴史があるのが原因だと思います。

アニメは子供が観るものというのが少し前までの常識でしたし、声優も俳優の落ちこぼれが行き着いた場所という目で見られていました。

それがいつの間にかアニメは日本を代表する文化としてまで世界的に認知されるようになり、声優もテレビに出ている芸能人よりも人気があると言えるくらいにまでなりました。

大きなビジネスチャンスとしても見られるようになり、昔と比べればだいぶ世間の見る眼というのは変わったのですが、それに伴って収入面でも大きく改善されたとまではならなかったのでしょうね。

 

声優やアニメーターというのはとにかく「自分がやりたいから」という動機で目指す人も多いです。収入よりもやり甲斐を優先しているのでしょうね。わたくしも自分が出たいと思った作品に出られるのなら収入面に関しては目を瞑るというスタンスでした。

つまり人件費を法外とまで言えるくらい削ることが可能と見ることができます。これは稼ぐことしか目のない人からしてみれば都合の良いことです。

そのわりにはアニメというのは今では大人気コンテンツ、ヒット作を生み出せば莫大なお金が手に入る可能性を秘めていますので出資者を探すのはそう難しくありません。

この世が資本主義社会である以上、投資者に利益が出れば出るほどその分だけの配当金が配られるのは当然のことです。

声優やアニメーターという人達はコンテンツを作るにあたって資金を出したという立場ではない以上は、どんなに関わった作品が成功しても一定の金額しか入ってこないのは仕組みとしては残念ながらやもを得ません。

それにしても最前線で働いている人達なのに、その人達から悲痛な声が聞かれるのは悲しいです。

 

やり甲斐だけを支えにやっていくのは、それで生活費を稼ぐというつもりならなかなか厳しいものです。

やはりここはこの分野を仕事としてやっていくためにも、「ビジネス」の知識は持っておいた方が良いと思います。

このブログはそんな人達のために「ビジネスの知識・スキル」を身に付けようというのを同時に訴えているブログになります。

参考記事→「俳優・声優は個人事業主という自覚を持て

では、また。

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