【俳優・声優】フリーランスのメリット・デメリット

演劇コラム

声優・俳優の新しい目指し方

↑前回の記事では事務所に所属できたとしても「待ち」の状態にならず「個人事業主」としての自覚を持って自分自身でもお金を稼げるようになりましょうと書きました。

ちょっと記事が長くなりそうだったので書かなかったのですが「フリー」事務所や劇団の所属が叶わなかった人に対しては言及がなかったので、ここで改めて書いていこうと思います。

わたくしも役者人生、後半は「フリー」で活動していたのでこちらの方がより「リアル」な意見が書けると思います。

この「フリー」の状態になってしまった人ほど嫌でもその認識はなくても「個人事業主」としての動きをしなければいけませんよね。

「フリーランス」なわけですし。

この「フリー」という状態。専門学校の講師の方は新人時代は勧めないと言っておりました。

その「フリー」のデメリットとして・・・、

人脈も実績もない状態なので仕事が来る事はもちろん、頼まれる事もない、

というのが真っ先に挙げられるでしょう。

現場での経験もないわけですし、どこかしらに所属していればきっと先輩たちが質問すれば教えてくれます。そんなサポートもないのはやはりちょっと不安。

劇団に所属していれば出演はできなくても、公演のスタッフとして頼まれる事は新人時代はあるので、何かしらの形でお芝居に関わる事ができる、それも大きいと思います。

何より業界とのパイプ役として自分を繋げてくれるのが一番のメリットです。小さな仕事で現場に出た事をきっかけに、そこで誰かしらの目に止まり、大きな仕事の話が舞い込んでくる、なんてこともあるでしょう。

スタジオ、稽古場というのはその一つの建物内に色んな現場が入り乱れていることもあるので、休憩中に別の部屋から有名芸能人が出てきて遭遇しちゃったというのも実際ありました。誰がいるのかわからないといえるので、それこそ休憩中に雑談から始まり、繋がることができた、これもこの世界での人脈作りの方法かもしれません。

とはいえ「フリー」で活動している人も今ではそんな珍しくありません。こんな記事を見つけました↓

実績ゼロからの独立? フリーランス声優・冷水優果さんはどのように仕事を作っていったのか。

あの人気俳優・声優が独立という話ではありません。若い、実績ゼロのうちからフリーとして活動していくと決めた方もいるのです。

このリンク記事のサイト「起業家」というカテゴリの記事らしいですが、やはりこういう立場になるとそう呼んでもいいということなのです。

そしてこんな言葉を舞台スタッフの方から言われたことがあります・・・、

「今はフリーでも事務所に所属してても、あんまり変わらない時代になってきたしね」

 

「フリー」のメリットは?

この言葉を聞いた時は「あっそうなんだ」としか思わなかったのですが、養成所を出てから数年経って僕の周りをみてもあまりどこかに所属していることのメリットをそこまで感じられることは正直ありませんでした。

むしろ「フリー」になった最初の一年は悪くないじゃんとさえ思いました。

劇団に所属することができた同期はまだ裏方がメインの時期でした。新人時代は劇団の公演があるたび、スタッフ業務を優先してやらなければいけません。都合が悪いのでやれませんは通用しないのですね。

一方、こちらはワークショップや演劇イベントに足を運び繋がりを作ります。これが一つのポイントでリンク先の記事にも書かれていますが「フリー」になったらその繋がりを作るためにワークショップなどの演劇人が集まる場所へ行くことです。

繋がりができる上、演技を磨くこともできる、自分のことしか考えなくて良くていいなと思いました。

そのおかげで一年後に舞台に立つことができました。

巡り合わせよく今注目されている劇団で、今後さらに大きな成長が見込まれるであろう、そんなところの座長と繋がることができて「シアタートラム」という立派な劇場に立つことができました。

中には「紀伊國屋サザンシアター」でやる舞台のお手伝いに行ったら最後、楽屋とか見学させてもらったと、それだけで喜ぶ劇団所属の先輩がいたのですが、わたくしはそんな劇場と並ぶ舞台に出演者として立つことができました 笑

我ながらに上手いところ見つけて、その恩恵にあやかる事ができたな〜と思っています。この先輩のようにこういう立派な劇場はまだ自分には早いとか思っている人がいるので、上手くいけば直ぐにでも立つ事ができるんだよと示すことができました。

このように自由なのが「フリー」のメリットです。(ダジャレではありません)

劇団や事務所の都合に合わせる必要はなく、自分がやりたいと思ったらできるのが。

というのもこの「シアタートラム」の公演に出ないかという話が出た時に事務所や劇団に所属している人は許可が出るか分からないとなり、枠の奪い合いになることなくすんなり決まってしまったのです。

現に許可が下りなかった人はいたようです。それで相当悔しがっていました。

こんな光景も見てきたので確かに意外にも「フリー」も悪くないなというのが第一印象でした。

「個人事業主」としてやっていくのであればやはり「フリー」の方が身軽かもしれません。

どこかに所属していることによってSNSでの発言に制限がかかっている人もいるだろうと予測できるので、インターネット上での自由な活動が求められるわたくしの考えにはこのような人は残念ながら向いていません。

あの芸能界を支配している「ジャニーズ事務所」も最近になってようやくインターネット、SNSの解禁をし始めたのである程度、大きいところはまだインターネットのフル活用には至っていない現状。

そういう状況なら「フリー」の人はこのインターネットから台頭する、という流れができつつあるのかもしれません。

ビジネスで「インターネット」の活用はもはや不可欠と言ってよいです。特に「個人事業主」の方はこのインターネットのおかげで誰でもやりやすくなったというのがあるので、コネや大きな事務所に所属していない俳優・声優・芸能人は活用せず成功するというのは難しいでしょう。

にも関わらず中には一般人のようにしか使っていない人もいます。主に20代後半以降の人なのですが。

しかしそれ以下の若い人たちは、もう高校生とか中学生の段階からインターネット、SNSを使って自分を表現している人がいるので、今後はさらにインターネット発の面白い人材が芸能界に限らず出てくるかもしれません。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました