エンタメコンテンツは一度作ったら『資産』であれ

ビジネス思考

最近の私の投稿ではこの「エンタメ分野」で成功したい、収益化したければ複数のメディアに露出する、いわゆるメディアミックスがほぼ必須であることを繰り返し申してきました。

漫画・小説→アニメ・映画化であったり、
さらにそこから、アニメ→キャラクターグッズ化(企業とのコラボ商品)

が代表的な例でしょう。

他にも俳優・声優などの出演者がバラエティやラジオ番組に出演する
音楽活動をする逆にミュージシャンがドラマや映画に出演する例なんかもあるでしょう。

このように本業だけに留まらず複数のメディアに出演することによって相乗効果が生まれて、多くの人の目に止まり仕事の依頼が途切れなくなるのです。

なぜこういう事をしなければいけないのかというと、単純に一つの仕事だけでの報酬では生活できるだけの稼ぎが得られないからです。

以前の記事では↓

日本のアニメ史から学ぶエンタメコンテンツビジネス化の鍵

 

アニメ業界はアニメを作るだけでは製作費が高すぎてまともな利益は得られないので、そのアニメキャラクターを使って玩具などグッズ化してその売上で黒字に持っていった、と書きました。

エンタメコンテンツは特に大規模でかつ(舞台・映画・アニメ・ドラマなど)商業ベースで作ろうと思ったら製作費が億単位になるので、たとえそれなりに大ヒットしても黒字に持っていくのは困難なんですね・・・。

だからその人気を利用して、別の展開をしていこうという発想です。

さてそれでも、せっかく何かのコンテンツを作ったのであればこういう意識は持っていってほしいと思います。

それが、

一度作ってしまえばそれは『資産』として活用できるようにする、

と。

作り手側に回ったことがある方なら分かると思いますが、エンタメなどクリエイティブな商品は完成までにめちゃくちゃ時間がかかる上に神経をすり減らします。

半年、年単位になることも珍しくないでしょう。

それは他の分野の商品開発でも同じことが言えるかもしれませんが、それでも他の分野はその商品開発に成功さえすれば、どんどん低コストで量産化できることを目指して、その商品を大量に売り捌いてやがて大きな利益を得ることでしょう。

要は一度、商品開発に成功すれば、それは末長く自社の利益に貢献してくれるのです。

コカコーラなどの飲料、各種カップラーメン、定番スナック菓子はもう何十年にも渡って利益をもたらしてくれる存在となっておりますよね。

この流れを「エンタメ分野」にも適用しないわけにはいきません。

つまりは、一度作ったコンテンツは末長く活用できるものにしていきましょう、重ねて『資産』にしていきましょう、ということです。

そうしなければクリエーターの身体が持たないと思います 😓

分かりやすい例は「映画」です。

名作として語り継がれている映画は何十年前に作ったものでも未だに何かしらの形で視聴されていますよね。

音楽」だってそうです。昭和の時代にヒットした楽曲が現代でいきなり脚光を浴びて再び大ヒットすることだってあります。

こんな風に一度作ったら何年経っても、時代を越えて親しまれることを目指して、意識して作っていかなければいけません。

おそらくお金持ちとそうでない人の差って一つにこの『資産』があるかないかであると思っています。

度々、日本では倒れるくらいの長時間労働が問題になっておりますが、その苦労の末にこのような『資産』を作り上げたのであれば長きに渡ってその『資産』がその人を助けてくれます。これを目標にしているのであれば一時的な過剰労働は価値あるものだと思います。

それはなくただ会社の言いなりになって終わりが見えないような労働を強いられているのであればやはり身体が持つわけがありません。

 

小室哲哉「アーティスト活動が好調」で借入金一億円を繰り上げ返済 シティーハンター主題歌など大ヒット(ヤフーニュース)

 

↑以前このようなニュースが話題となりましたが、波乱万丈でどん底に落ちながらもまた小室哲哉氏を助けたのはやはり過去に彼が作った楽曲です。

ここでも「シティハンター」の名曲「Get Wild」を新作映画向けに新たにアレンジしたことによって再び世界中から注目を浴びました。

一曲の楽曲がここまでの恩恵をもたらしてくれることもあるのです。そういう意味ではエンタメ分野は大ヒットすれ大きなリターンが得られますのでリスクも大きいですが挑戦したい人が多いのも頷けます。

例え初期の作品は振るわなくても、やがてヒット作を生み出したのであれば当然、過去の作品にも人々は目を向けてくれます。ここでようやくその過去作も多少は報われるわけですね。

何時間もかけて、頭を悩ませてせっかく作った作品であるなら末長く愛されるようなものにしていきたいですよね。

私の知っている劇団で毎年、新作を一作は公開している所があります。劇作家は年に一作は新作を書いていることになります。

きっと相当無理をして執筆をしていると思いますが、商業作家であるなら年に一作のペースで書くのは普通かもしれません。むしろ少ないすらありますが、

その新作の中には以後、再上演されることが今のところないものも少ないくないですし、映像作品として残していないので過去の作品を観れるような体制にはなっておりません。

これではせっかく時間をかけて作ったのに、お披露目された期間は僅か一週間程度で、お金を生み出してくれるのもその期間だけということになります。

このやり方が果たして効率が良いと言えるでしょうか?

商品を苦労して作っても販売期間は一週間だけってビジネスの常識ではまず有り得ません。かかった費用以上のお金を回収するのが基本ですのでそんな売り方はしないことでしょう。

生もの、イベント系のコンテンツは一番コアなファン向けのコンテンツでもあるので、やり方によってはそのファンがたくさくんお金を落としてくれるでしょうが、それでもそれだけでやっていくのがかなり厳しいとは言えると思います。

せめてその過去の戯曲を集めて書籍化したり小説、映画用に書き直したりとやはり別メディアの展開がほしいところです。

期間が終わってしまったら消えてしまうものなので、それにプラスしていつでも触れられるコンテンツも用意しておきたいですね。

その『資産』が幾つもあって価値を感じてもらえれば、生もの・イベント系のコンテンツも動員数が増えることでしょう!

ちなみに、私がこれまで書いた記事も数年前に書いた記事が未だにアクセスされています。むしろ最新記事よりもアクセスされているかもしれません。

これは私のnoteはしばらく更新をしなかったとしても、私の書いた記事が読まれているという状態でもあると言えます。

自分が活動をしていなくても、過去の作ったコンテンツが自分を広めてくれる、届けてくれている、

これこそ『資産』ではないでしょうか?

では今回は以上になります。ここまでお読みいただきありがとうございます。

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