【俳優・声優志望者が知っておかなければいけないこと】作品出演をしても食っていけるようになっていない?

このブログでは学校や養成所ではまず教えられないであろうこの世界の実態をストレートに発信しています。

それでやる気を削がれてしまった人もいたかと思われますが、

それでもこの実態を知らずしてこの世界を目指すということはゴール地点が不明なマラソンを走るようなものなので事前に絶対に知っておくべきなのです。

私も「えっ、そうなの!?」と見込みとあまりにもかけ離れた実態を目の当たりにして、だったら今のまま努力しても無理じゃんと判断して身を退くことをやもなく決断しました。

高いお金を払って演技を学びそこから5、6年は活動していてこれだけ続けられるということは自分は本当に演劇が好きなんだなと感じていたにも関わらずわりとあっさり身を退きました。

もちろん、

自分には向いていない、実力不足を痛感して身を退いたわけではありません。

教えられたことを実践している、という意味では私はある程度は応えられていたと自己評価しています。

それで学校・養成所時代ではメインキャストに選ばれて舞台に立ったり、そこを出て活動してからもシアタートラムという素晴らしい劇場の舞台に立つことを許されたんだと思います。

実力はその年齢のわりにはそれなりに認められた、それで作品出演も果たした、

おそらく俳優・声優個人が努力して達成できる目標ってここまでが限界なのではないでしょうか?

あとは作品出演を積み重ねて更なるステップアップを目指すと。

それで当然、俳優・声優は演技をすることを『仕事』としていますので、その作品出演を果たしたあとは生活をしていくための報酬を・・・といきたい所ですが、

あれ、その報酬は・・・?

となって絶望をするわけですね・・・。

そうなんです。

演劇界は俳優・声優に対して作品出演をすれば生活できるような報酬設定にはしていないのです。

小さな規模の作品だと『金銭的な報酬はありません』という所も珍しくありません。せいぜい交通費は支給しますがいいところです。

声優も最近、インボイス制度の導入をきっかけに「このままでは生活できません」と訴えたことが話題になりましたよね。

声優の場合はアニメ出演の場合はランク制で報酬は定められており一番下の「ジュニアランク」と言われる位置だと一作品につき15000円らしいです。

一話ではなく一作品です。

アニメ放送は大体、1クールか2クールで終わることが多いので三ヶ月〜六ヶ月で15000円というどんな悪徳企業でもびっくりなほぼ無償労働のような料金設定になっております。

なんでこんな料金設定が通ってしまっているのでしょうか?

いくらまだ実力が未熟な若手だからといってこんな設定にしている仕事は他にはありません。普通は最低限、生活できるだけの給料を毎月、支給しますがこの世界ではそんな配慮はされていないのですね・・・。

俳優・声優の仕事とは台本を貰い与えられた役を演じるですが、

その仕事をしっかりとこなしても報酬なしか、かけた労力・時間には全く見合っていない金額しか貰えない・・・。

この前提を知らずにこの世界を目指すのはどう考えても無謀なので、大人になってからの『仕事』としてこの俳優・声優を選択した人はこの実態は頭に入れておいてくださいませ。

もしも純粋な作品出演だけで生活できるだけの稼ぎを得たければ、

自分が出演することによる単価をとてつもなく高くするか(できれば百万円単位。もちろん高ければ高いにこしたことはない)、

一般サラリーマンのように週に5日以上働く、

しかないと思われます。

声優であれば一話につき15000円の報酬にランクアップすれば最低、週に3日のペースで働ければ生活できる報酬が貰えますが、

毎週、しかも3日以上も声優のお仕事があるのは誰もが名前くらいは聞いたことがる超人気声優さんだけだと思われます・・・。

一つの少なくても報酬のある仕事を掴み取るだけでも困難な道のりなのに、それでようやく掴んだ仕事をやっても驚くほどの低報酬・・・こんな現実を目の当たりにしたらまともな精神の人は持たないと思われます。

作品出演を果たしても生活できるだけの稼ぎは得ることはできない、

こんな世界だと知って初めてこの俳優・声優として成功するのは厳しいという本当の意味が分かっていきます。

根本的に個人ができる努力では、俳優・声優の仕事をこなしても越えられないどうしようもない高い壁が存在するので、そりゃあ殆どの人は諦めていくよなと納得の実態です。

このことから、

演技をしてお金を稼いで生活できれば楽しそう!

みたいなノリで目指してはいけない世界になります。

その演技をしっかりして仕事を果たしても生活できるだけの稼ぎは得られないよ、それでもやりたいの?

とこれを自問してそれでも「やりたい!」と思えた人だけが足を踏みれてください。

 

 

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