今回は多くの俳優・声優がなぜ稼げないのか?その主な理由をまとめていきます。
このような他者から見れば華やかな、楽しそうと思われる世界を目指している人というのは成功していないうちは貧乏、経済的に不安定というイメージが定着しています。
では、なぜ稼げないのか?
その具体的な理由って意外にも知らない人も多いんじゃないでしょうか。それらの理由をみていけばなるほど、これは無理だわと納得してくれると思いますのでぜひ最後まで読んでほしいと思います。
ちなみにここでは実力がないからは除外します。
もちろんそもそも君の実力では無理だよ・・・と言いたくもなる人が数多くいるのは間違いありませんが、なら実力があれば良いのか?と言われるとそうでもない、もっと根本的な理由があるからです。
その理由を知った時に個人の努力ではどうしようもない壁があることを理解してくれて、潔く諦めることができるか或いは別のやり方を模索するしかないと方針転換できるはずです。
もしかしたらこの世界を目指すことを、他の真っ当な職業と同列にみて目指すかなり見通しの甘い人が多い気がします。
つまり俳優・声優になりたいです!と声高らかに宣言して、演技の勉強を数年間したのちに就職活動のようなノリで事務所、劇団所属試験を受けて合格、ここまでくればあとは徐々に経験を積んでステップアップすると・・・。
しかし、たとえ演技の勉強をして事務所や劇団に所属したとしてもこの世界で稼げるようになるわけではないというのは周知の事実だと思いますが、ではそれはなぜなのか?
それはあなたに俳優・声優としての魅力が足りないとか、実力不足とかそんなことを語る以前に、
根本的に俳優・声優の需要というものが供給できる人数に対して少なすぎるから仕事が回ってこないだけなのです。
先述した他の真っ当な職業と同列にみることはできないというのはこれが理由です。
なりたいと思って必死に勉強して、面接を受ければどこの会社が雇ってくれる、そんな認識では甘すぎるということです。
そもそも例えるなら人手は溢れているので、しばらく正社員もアルバイトも募集していません、現在はそれに近い状態です。
それなのにあなたはこの世界を目指したい、なりたいというのであれば普通のやり方、正攻法では到底無理だとは理解できますよね?
俳優・声優志望者はどこかしらに所属できれば一安心してしまい「指示待ち」状態になってしまう人も多いですが、この世界でやっていきたいのならそんな悠長な時間はないのです。なぜなら仕事の枠は既に埋まってしまっている状態なのでその枠を一つなんとしてでも奪わないといけないのですから。そのためには相当な努力と時間がかかります。
この枠を奪うというのはどれだけ難しいかというと、一般的には歳を重ねれば徐々に若い世代に仕事を任せて、ベテランは一線から引き世代交代を図るなんていう会社もあるでしょうがこの業界の場合、若い人に席を譲るというのはすなわち自分が声優の仕事で稼ぐことができなくるという意味になるので、どんなに芸歴が長くてもこの世界で稼いでいきたいのなら譲るわけにはいかないのです。
つまり相手にしなければいけないのはあなたが子供の時から憧れていた声優さんです。その声優さんたちと渡り合い、私に席を譲ってもらいますといわば下克上をしないといけない、これは相当精神力が強くないとできないことです。
では、どれだけ需要と供給のバランスが悪いのか?
年中ここで働きたいですと申し出る人が殺到しているお店があったとします。そのお店が「俳優・声優業界」
そのお店はシフト制で一日10人もアルバイトが居ればお店は回るのですが、そのお店にはなぜかアルバイトが1万人在籍しており月に一度どころか年間通してもシフトに組み込まれないアルバイトが多数いる・・・😱
ギャグとか冗談ではなくこんな感じですw 常識的な感覚であれば、他の場所へ行こうってなりますよね・・・。
上記の例えのようにこれが普通の、人気がある喫茶店とかであれば選び抜かれた精鋭スタッフが辞めますと言うまではずっと使ってもらえるので稼ぎは安定するわけですが、この世界はその安定とは無縁となります。
たとえば、後からとびきりの美人がここで働きたいですと面接にやって来たら既に働いているスタッフ一人を平気でクビにして、人が入れ替わるのがこの世界なのです。
真っ当な職業であれば一度雇った人をそう簡単にクビにすることはできませんがこの世界では来年、自分の居場所があるのか分からない、そんな恐怖と背中合わせなのです。
そんな内部抗争の他にも外的要因もあります。
俳優・声優が売れるのか売れないかは良い作品に、ヒット作に巡り合うことができた、出演することができたに限ります。
今年は運良く自分の声に合った役が出てくるアニメがたくさん作られたので、稼ぐことができたがそのアニメが終了してしまい、来年また新しく出演機会を求めてオーディションを受けるも次の年はなかなか自分に合う役とは巡り合わず収入が激減・・・なんてことは普通にあります。
そう、この世界いくら過去の出演実績が豊富でもいま現在作られているコンテンツに自分がマッチしていなければ仕事というのは来ないのです。
それこそ若い時はアイドルのようにちやほやされたが、ある年齢に達した時にもうアイドルと言うにはきつい年齢、見た目になってしまい、需要が無くなってしまったや、
現在のアニメは高校生ばかりが出てくる学園ものが多いので年配の声優さんの需要はあまりないなど、
その時代、時期によってどういう俳優・声優が求められているのかは目まぐるしく変化するので、その時代の変化に上手く適合できるかは自分でコントロールできません。
主にこの二つの理由を見ればわかりますが、いち個人ではどうしようもできないものですよね。
需要がないので仕事はありませんと言われたらそれ以上、何も反論できることはありませんし、
いまお客さんが求めているのは可愛い女の子がたくさん出てくるアニメなので40代、50代の声優さんはちょっと・・・など言われたらそれが今の時代であれば仕方がありません。
他にも稼げない理由としてなんとも皮肉なものがあります。
本当はあなたのような経験豊富なベテランを使いたいのですが年々制作予算も厳しくなっているので・・・そんな大人な事情で起用されない場合もあります。
これも時代の変化でしょう。昔みたいにテレビの視聴率が高い時代も終わってしまったので、番組制作費も余裕がありません。
それでなくてもヒットするか不透明な新作アニメともなればやはりギャラが比較的安い声優さんを中心にキャスティングされます。
たとえ芸歴何十年、出演作品多数と経験を積んできても、だからといって安泰というわけにはいかない非情な世界なのです。
全ては今この瞬間に自分に需要があるのか、ないのか?
それで決まります。こんな世界だと知って、わたくしは声優で生活できるようになってみせる!と意気込んだ幼い頃の自分は馬鹿だったと痛感しました。
この世界で末永く付き合っていきたいのなら現実的に考えて、もう一つ別の稼ぎ口を持っておくべきだと思ったからこそこのブログでは一人でお金を稼げるようになるための、ビジネスの知識・スキルを身につけようと訴えております。
参考記事→「俳優・声優として安定した稼ぎを得る形態」
では今回は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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