このブログでは様々な記事で声優専門学校へ通うのはどちらかと言えば勧めないというような内容で書いています。
参考記事↓
しかし、だからといって絶対に行かない方が良いとは言い切っているわけではありません。
各々の事情と照らし合わせて、これこれこういう理由だから私は専門学校へ行くと明確な動機があるのなら、それはそれで構わないとも書いていきました。
ここでわたくしが一番伝えたい、理解して欲しいのは、
声優になりたいならまずは専門学校へ行って演技を学ぼうという選択肢が最善の道であると思わないでほしいです。
これが半ば声優志望者の間では常識になっているようで、主に高校卒業後にこの手の専門学校へ進む人が大変、多いです。
が、この選択が最善だと言えるのは声優という仕事が演技の勉強をしてきた人だけが出来る場合のみです。
一般的に専門的な知識、技術が要求される仕事をしたいというのであればまずは勉強しようという流れになるのは当然なので、それと同じように声優もまずは演技の勉強をしようということに何の違和感も持たないのは無理もありませんが、
この声優や俳優に限っていえば他の真っ当な仕事とは同列には扱っては駄目な、一般的な常識が通用しない世界となっております。
そうなんです、これらの仕事は別に勉強していなくたって出来てしまうのです。
それこそ、
芸能人、お笑い芸人が声優に初挑戦なんていう話はよく聞きますし、
小説家として今まで活動していたのに俳優デビュー、ドラマ出演が出来てしまうこともありますし、
有名スポーツ選手が引退後は芸能人のようにテレビ出演して活動している例だってたくさんあります。
演劇とは関連性のない分野の人達がある日突然、芸能関係の仕事が出来てしまう、こういう例もあるから貴重な時間とお金を演技の勉強だけに何年も費やしてほしくないとわたくは助言したいです。
要は特に決まったルートというのは無いということですね。どんな道を、活動をしていても何かきっかけがあれば、誰にでも可能性はあるとまで言えると思います。
なのに繰り返し言うように、声優になりたければ専門学校へ通うという風に思い込んでしまうのは逆に可能性を狭めているとさえ言えるかもしれません。
この思い込みを正したいのですが一応、学校側としては声優の仕事が出来るようにサポートをするという体制を整えて、入学生を迎えているわけですから、ではどんなメリットがあるのかみていきましょう。
メリットよりもデメリットが上回るとしか言えませんw
メリットはあります。わたくしも学校へ行って勉強すれば道は開かれると信じて入学したのでその恩恵は受けました。
が!
その恩恵がやはり俳優・声優という仕事は演技の勉強をしてきた、上手い人しか出来ないようになっているのが前提としてなければいけません。
そういう風にしっかりと勉強してきた人を優遇してくれるのなら、わたくしはなかなか良い教育を受けてきたと自負しております。
さらにわたくしの場合は入学当初はまだ人前で演技どころか、普通に自分として話すことすらままならないような状態だったので、そこから二ヶ月ほどですっかりと慣れてしまい、どんどん演技の方に集中できるくらい急成長を遂げました。
これも週に5日、みっちり何かしらの授業を受けてきた賜物だと思います。このような環境はきっと専門学校へ行かないと手に入らないはずです。
週に一、二回しか授業がない所ではこうはならなかったでしょう。
あとは卒業後の進路で優秀な生徒は推薦を貰って、希望する養成所へ入りやすくなる、このくらいですかね?
・・・はい、メリットはこのくらいしか思いつきませんw
デメリットは何度も言うように勉強しないと出来ない仕事ではないので、必死に学校で勉強してきた人ではなく演技未経験者が、そこまでいかなくても学校などで数年間の勉強経験がない人がオーディションで選ばれることは多分にあります。
つまりお金をかけたからといって、その投資した額に見合ったリターンはあまり望めないということです。
これはかなり致命的ですよね。
我々はなぜ高校へ、大学へ高いお金を払って入学するのか?と考えた時に最終的には就職しやすくするためです。
なのにその学校へ行って、卒業した人が優遇されない世界なら入る意義は感じらないのは当然です。
学校を卒業したのにそれに関連する仕事に就けないのはヤバイとはわたくしも入学する前から、そういう声を聞いてましたが、そこは誰でもなれるわけじゃないんだから当たり前でしょ?とあまり問題視してませんでした。
が、流石に勉強してきた人が優遇されない世界だとは知らずにいたので本当にこの手の専門学校って何のためにあるんでしょうね?と思います。
最後にこのテーマで締めたいと思いますが、答えは単純。
儲かるからです!
アニメやゲームのキャラクターに声をあてるなどアニメ、ゲーム好きであれば誰でもやりたい、憧れるに決まっています。こんな仕事があるなら絶対に大人になってからも楽しいはずじゃんと。
特に日本はアニメ大国なのでアニメ、ゲームというジャンルは人気コンテンツです。
毎年多くの若者が声優になりたいと思うはずです。
そういう人達をターゲットにして一儲けしようとして、こういう学校が乱立と言えるまでたくさん出来たのは冒頭のリンク記事にも書きました。
そしてさらにこの手の専門学校の存在意義が疑われる事情といたしまして、
この業界は人手不足ではないのです!
どこの業界も人手不足と言われている中で、この業界に限っていえばしばらく間に合っていますということで、そんな状況なのに敢えて目指すとなれば余程スペシャルな人材でもない限り見向きもされません。
人手はしばらく足りているのに毎年、声優志望者をどこの学校も100人近く募集しているのは本当に闇が深いと思います・・・(汗)
別の人手不足の業界であれば学費を会社が補助しますというところもありますし、まだ知識や技術がない人でも学校で勉強しながら現場で働くことができますなど、本当に人手が欲しいところはあの手この手を使ってなんとか人を呼ぼうとするものなのですよね。
そんな工夫をしなくてもたくさん志望者が来てしまうこの世界はやはり相当、魅力的に映っているということなのでしょう。
でも、そういう誰もがやりたいと思う仕事ほど簡単に出来るものではないとしっかりと肝に銘じておきましょう 笑
では今回は以上になります。最後までお読みいただきありがとうござました。
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