↑この記事はいくら「声優」になりたいですと言っても本当はそうでもない人がなんと多いことか・・・そんな内容でした。
多いのは「アニメ」「ゲーム」が好きで、その中のキャラクターの声を演じたいという事でなりたいと思ったり、
あとは人気声優・俳優さんと一緒にお仕事したいなどファンの延長で目指す人もいますが、
こんな動機じゃあ無理だろうな・・・😓 というのが多くの人が抱く第一印象でしょう。
無理というのは、この世界で仕事として、稼いで生活していきたいというのもそうですが、長期的にやっていくのは無理だろうなということです。
もしかしたら、一つの経験として一度やってみたいであれば、アニメ・ゲームのキャラクターなら演じる事ができるかもしれません。
今は個人や小さな組織がアニメーションを作ったり、ゲームのアプリを作る時代なので、このキャラクターに声が欲しいなと思ったところから募集がある時があります。
これでも一応、夢は叶えられたと言えますが、それで満足するでしょうか?
人気タレントに近づくだと自分もそれに見合った存在にならないとダメですが、それ以外に要約すれば芸能関係の仕事に憧れるという動機であれば、一度くらいであればできる可能性があるのも多いです。
地上波のドラマで主役をしたいとなるとちょっと無理かもしれませんが・・・。
でも、大体の人って数回、経験すれば満足するくらいの動機しかない人なんじゃないのかなって思うんですよね。
武道館でライヴを成功させた、まだ20代後半と若いバンドなのに解散したという例があると別の記事で書いた事があるのですが、その解散動機も一つの目標が達成されて、このバンドでの活動のモチベーションが無くなったとかそんな理由もあるのです。
それと同じように舞台で、映画で、ドラマで主役を貰えたとして、その後もこれまでと同じモチベーションで活動できますか?と問われたら難しい人もいると思うという話です。
「仕事だから」割り切れると言える人もいるかもしれませんが、人間って「お金のため」という動機だけで続けるのもいずれ無理がくると言われています。
特に音楽とか演技とか、同じ単純作業を繰り返していれば良いわけではない、誰でもできる分野じゃない仕事は、
「お金のため、生活費のため」
これだけをモチベーションに続けると、なにが起きるかと言われると一度ついたファンが離れていくのです。
人間は飽き性なので前と似ている、クオリティが落ちた、そんな要素を少しでも感じると、どんどん離れていきます。そうさせないためにもクリエーターは日々進化しないといけないのですが、果たして「生活していくために稼ぐ必要がある」それだけの動機で作ったものがどれだけ人々の心を打つかと言われたら疑問に感じると思います。
一つの成功をおさめてもなぜ長く続かないのか?
それはそれだけ長く続けるだけの動機が、モチベーションが無かったということだと言えると思います。
こういう世界を目指す人というのは生涯この仕事だけで生きていくと言わんばかりの勢いで目指す人が多いですが、現実的に考えて40年、50年間も同じ事を続けられるか?ということを一度くらい考えて、別の人生設計も頭に入れた方が人生狂わなくて済むと思います。
最近、わたくしは俳優・声優になれなかったから諦めたではなく、稼げないというのもそうですが、今後も人生の全てを捧げてまでやりたいことではなかったと気がついたから、身をひいたと思うようになりました。
俳優・声優の経験であれば専門学校時代から外部の演出家を招いて、在学中の生徒を対象にしたオーディションを行い、それに受かって授業の一環ではないところでも演技をした事があるので、この実績だけでも一応あなたは声優になれましたと言えると思います。ちゃんと一般のお客さんも入れての公演でしたし。ちなみのこの時は舞台には立たず、回想を読み上げる声のみの出演だったので声優としての出演でした。
と、とりあえずやる気さえあれば俳優・声優としての出演実績を作るのはそんな難しくないと言えるのですが、そんな実績を積み上げても「稼げそうにもない。売れそうもない」と悟って諦めていくのだと思います。
が、ここで大塚明夫さん曰く「本当に芝居が好き」ならそんな条件でも続ける事ができると言います。
稼げないし、かけた時間と労力に見合った報酬は無くても、本当に芝居が好きなら続けられると。
「声優魂」のカテゴリでもこの世界で生き残っていける人の条件として書いた事です。
結局どんな状況、条件でも続けられるというくらい心底、好きな人だけが残っていき、その他大勢はゆくゆく去っていく、そういうものなんだろうな〜。
それだけの強いこだわり、執着がないと何事も長くは、ましてや生涯続けることなんてできないのです。
で、そこまでの強い想いを持っている人なんてそんなにいない。いくら好きで始めた趣味だったとしても数年経つと飽きてきてやめるというのが大半です。
わたくしは芝居は好きなのは間違いないと断言できると思いますが、あくまで趣味の範囲での好きで、これを稼げなくてもやるだけの気持ちはなかったということです。
この世の中の構造上、お金を稼がないと生活できないので仕方がありません。その経済的な心配がなければ今でも年に何回は舞台に立とうと思っていた、そのくらいはお芝居好きだと思います。
俳優・声優になるだけ、ならもしかしたら簡単なのかもしれません。しかしそれを仕事にする、長い人生をかけてまで続けられる動機、モチベーションはあるのか?
それを何度も自問してみる必要があると思います。
コメント