先週の日曜日に毎年この年末になると行われる「M-1」グランプリが放送されましたね。
今年の優勝者は「錦鯉」さんというコンビでなんと片方は年齢が50歳だそうです。
その歳になっても諦めずお笑いを続けていたのかと思うと、20代後半で俳優で売れることを諦めた自分はそもそもやる気があったのか?と思ってしまうほど情けなくなりましたね 笑
今年のファイナルに残った三組はどれもレベルが高く、ここまで拮抗しているなら最後は審査員の好みの問題になってくるのではないか?と、それくらい優勝者を決めるのが難しいものでした。
その中で何が勝敗を分けたのか?
ここまできたら一番バカになった奴に入れたと言うように、50歳になってもあそこまでバカになれる錦鯉さんに軍配が上がりました。
今の時代は公式がYouTubeでネタを上げてくれているそうで良い時代になりました。是非そのバカっさぷりを観てください。
こんな50歳が街中に居たら間違いなく変質者とみなされますw が、これをストロングポイントにできるのがお笑い、芸能界の世界です。
この世界は普通の社会ではとても生きていけそうにない人間が来る場所とは彼を見れば分かるのではないでしょうか?
参考記事↓
年齢による壁もないとも書きました。つい最近まで、歳が50になろうとしていても売れていなかったのに、諦めなかったおかげで遂にM-1グランプリに出場、優勝したのをきっかけにその名を全国に広めました。
これには勇気をもらった人も多いのではないでしょうか。
これを機に一気に需要が高まり、彼らに仕事の依頼が一時的にでも殺到するのは間違いありません。夢にまで見た売れっ子芸人の仲間入りを果たします。
あえて一時期的と書いたのは、たとえM-1グランプリ優勝をして多くの国民にその名前が知られても5年後にはどうなっているのか分からないのがこの芸能界の厳しさだからです。
この人気を一時的なものにもしないためにも飽きさせない、今後も進化をしていくのが重要になっていきます。この世界に安定というものはないのはお忘れなきように。
とはいえ、まずはこのようなイメージで何かをきっかけに自分の名前が広まり、売れていくというのはこの芸能界で活動をしている人であれば誰もが狙っていることです。
俳優、声優たちも例外ではありません。
が、その俳優・声優はその売れるきっかけを掴むのがお笑い芸人よりも難しいというのを解説していきます。
俳優・声優も当然、作品出演をきっかけに自分の名前が広まって売れることを目指しているわけですが、お笑い芸人との違いとして単体でも使えるか、使えないか?です。
お笑い芸人は身軽です。
たとえばとある商業施設から依頼を受けて、特設ステージで漫才を披露してくださいと言われたらそれはできます。
しかし、俳優にこの前、出演した舞台が凄い良かったのでうちにも来て上演してくださいと言われても、直ぐには実行に移せないのですし、実現しない場合も多いことでしょう。
そもそもその依頼は俳優個人に問い合わせるものではないと思う。
何が言いたいのかなんとなくでも理解してくれていると思います・・・。
お笑い芸人は体さえ移動できれば、自身の作品とも言うべきネタをどこでも披露することができるのです。
対して俳優・声優というのは作品の台本を書いたのは劇作家、脚本家でしょう。どういう風に見せるか、演技方針は監督、演出家によって決められます。
舞台美術も作品に適した装飾が施されます、アニメならアニメーターさんが絵を描いて・・・・などなどこんな風に並べていけば俳優・声優とは一番目立つ存在とはいえ、大きな作品という集合体のほんの一部というのが見えてきます。
むしろ私たちに気持ちよく演技ができる環境を整えてくださってありがとうございますと頭が上がりません。
それに対してお笑い芸人はコンビなら二人の演者が揃えれば、いつでも、どこでも作品を届けることができます。
俳優・声優は演者を揃えるだけでも大変なことです💦
作品に出演して素晴らしい演技をしても必ずしも売れるわけではないのは、俳優・声優一人では何もできないから・・・
プロフィールでも書きましたがわたくしはかつて今、演劇界で注目されている劇団の作品に、シアタートラムという素晴らしい劇場で出演して、これを機にステップアップを考えていたわけですが、苦労時代を過ごした劇団所属俳優が未だにそのステップアップできていない状態だと知り、軽く絶望しました。
その中で唯一そのステップアップが出来たのがオリジナル台本を書いた劇作家だったのです。
その作家さんには外部から台本執筆依頼が来て、創作活動で忙しい日々を送ることができるようになったみたいです。
この違いもやはり一人で何か、完成品を作り上げることができるか?です。
俳優・声優は基本、台本を、役を貰わないと何も出来ないのはご存知の通り。
いくら素晴らしい俳優・声優が目の前にいても、いま制作中の作品の役にその演者がピッタリだと思われなければ残念ながら仕事の依頼は来ません。
今この瞬間に自分に合った役の作品が作られてようとしているのか、いないのか?それで自分に需要があるか、ないかが決まります。
俳優・声優が売れるか、売れないかは運によるところが大きいとはこのことからも言えます。他者による依存があまりにも大きいのです。
このことからたとえ素晴らしい作品に、ヒット作に出て素晴らしい演技をしても、その作品が終わった後もそのような自分に合った役と巡り合えるか合えないかで、一気に仕事が無くなることだってあるのです。
作家がこの俳優・声優が出演することを前提に台本が書かれたり、或いはあの人に合った作品はないのか?と出演者を軸に制作が進む場合もあるかもしれませんが、それはあまり現実的ではないでしょう・・・。
そういう意味ではお笑い芸人は羨ましいです。
面白いネタを考えて、M-1に出場できれば売れるという分かりやすい目標があるので。
基準がお笑い芸人の核であるネタが面白いかという実力で決まるのも良いですよね。おかげで今までテレビでネタを披露する機会が無かった人にもそのチャンスが訪れるわけですから。
俳優・声優は作品に出続けても売れるわけではないというお話でした。
では、また。
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