これまで何度か起きた声優ブームとは『ゴールドラッシュ』みたいなものであった?

ビジネス思考

『ゴールドラッシュ』

という言葉をご存知でしょうか?

かつて世界各地で金脈が発見されて、その金を求めて多くの人々がその地へ訪れた現象です。

もちろん現代では誰も手付かずの金脈などは枯渇してしまったことでしょう。

 

この現象でこんな有名なエピソードがあります。

この一連の現象で莫大な富を得た人は確かにいます。

が、それにも劣らず莫大な利益を得たのは・・・、

その金を求めてやって来た人にスコップや作業着などの道具を販売した人達だと言われています。

 

当たり前ですが採掘できる金の量には限りがあります。いずれ底を尽きます。

採掘しに来た人々全員が満足する金の量は到底、無かったことでしょう。

そんな自分にお金持ちになれるくらいの金の量を引き当てるかはどうかは分からない賭けをするよりも、その人達に向けて商売をした方が手堅く儲けることができるという例えとして度々、ビジネスでは引用される事例となっております。

 

これはここまで何度か起きた声優ブームと重なるものがあるのでは?

と、私は思いました。

 

このブログでも何度か言及しておりますが、かつて声優とはさほど注目されている仕事ではありませんでした。

顔出しはしない声優よりもやはりお客さんの前に姿を見せる俳優の方が人気がありましたし、その演劇人達にとって声優の仕事とは下に見られておりました。

このことから声優になりたがる人は昔はさほどおらずやりたいと手を挙げれば、とりあえずはやらせてもらえたくらい人気のないものでした。

こういう話を若い声優さんだったり今の志望者が聞くと信じられない!というリアクションをよくしますね。

しかし、その風向きも徐々に変わっていきます。

日本を代表するコンテンツ「アニメ」がテレビで放送されるようになると、多くの国民が視聴をするので中にはこのアニメキャラクターに声を当てている人にもスポットライトが当たるようになります。

そこから声優というポジションにも注目が集まるようになり、子供達が声優という仕事を認知し始めると「私も、僕も声優になりたい!」と思うことも増えていくことでしょう。

まだアニメとは下品な内容を放送している!と大人達から蔑まされていた昭和の時代であれば一部に留まっていたかもしれませんが、生まれた時から数多くの名作アニメに触れてきた平成生まれの子供が増えてくると、

いよいよ、これから大人になっていく子供達の中にはこれまでにないくらい声優になりたい!と思う人がたくさん出てくるのでは?と予感させることになります。

これで何が起きたかというと声優専門学校、養成所の乱立です。

声優になりたい人がこれからたくさん出てくる、

なら、

その人達に向けて声優になるための技術、知識を教える場が異様に増えていったのです。

 

あれ、その人達に向けて商売をする・・・この記事内でまた出てきた言葉ですねー😓

もう何が言いたいのかお分かりでしょう。

声優ブームによって、誰が一番儲けることができたか?

それは声優を目指して見事にスターになれた人ではなく、

その声優になりたい人に向けてそれに必要な技術、知識を教える場を提供した学校や養成所である、

ということです。

ここでも、各企業には採用枠に限りがあるように毎年、一万人とかの人々が声優を目指したからといって全員を採用できるわけがありません。

なれた人は一割以下でしょう。

そんな激しい競争に挑戦するよりも、その人達に向けて商売をした方が手堅いということですね。

現にこのビジネスは大変、儲かったため本気で次世代を担う声優を育てる!という気概よりも、とりあえずやって来た人は将来、有望であるとか関係なく皆んな受け入れてお金を支払わせようということに重きを置いてしまった学校、養成所はたくさんあると思われます。

 

声優、特にアニメやゲームのキャラクターを当てる仕事は今やとても人気があって、個人の努力だけでは起用は叶わないくらい狭き門となってしまいました。

そんな厳しい倍率になる前にこの世界へ入り込めた人はさぞ運が良かったでしょう。

同じく、もう専門学校や養成所で勉強をしたからっていってその人が優先的に必ずしも採用される世界というわけではないみたいだ、みたいな情報も割と広く知られてしまったので、もう20年前ほど志望者が専門学校に行きたいと思うことは無くなったことで、人が集まらなくなった所もあるでしょう。

今でも養成所を修了しないと事務所に所属できない所は多いので、養成所はそうでもないのかもしれませんが。

このことから言えるのは、

もしも何かがブームになった、これは儲かるぞ!みたいな話が出てきた場合、純粋にそこを目指すよりも、その人達に向けて商売をするのも手だということです。

この声優ブームのおかげで専門学校や養成所に講師として雇われて、収入を得て助かったという人はたくさんいたことでしょう。

 

声優になりたい人が増えるなら、演技や発声を教える、

YouTuberになりたい人が増えるなら、動画編集や再生数の増やし方を教える、

など・・・その業界のトップを目指すよりも、こちらの方が効率よくお金を稼ぐことができるかもしれない、

そういうお話でした。

 

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