前回はこちら↓
では今回は「なぜ声優は稼げないのか?」をテーマに前回に引き続き大塚明夫さんの著書「声優魂」に書かれている内容を元に解説していきたいと思います。
声優の数が多すぎる
それは簡単な話で、「声優」の数が増えすぎたからです。「声の仕事」は現在声優と名乗れる立場の人間に対してあまりにも少ない。
と単純明快な理由だそうです 苦笑
この本では声優という歴史を紐解けば1960年代から洋画の吹き替えやラジオドラマが多く作られ始めてから声だけの芝居を求められる俳優が必要になったとあり、それに応じて必要な人数を俳優の世界から連れて来たそうです。
それは最初から全て席が埋まっていたと言えるそうです。
人手不足で「誰でも良いからきて〜」という状態ではないという事ですね。
それでも声だけの演技が求められる場面は時代が進むにつれて多くなっていきます。ゲームはキャラクターものならフルボイスが当たり前、インターネットの普及で動画作りも盛んになった・・・など、それは前回の記事の日ナレさんのサイトでも活躍の場は広がっていると書かれています。
が、それでも仕事が欲しいと思っている人数に対して全ての人を食わせられるだけの仕事量は無いようです。
三百脚の椅子を、常に一万人以上の人間が奪い合っている状態です。
と、この本では表現しています。
こんな倍率では年間を通してまともに仕事にありつける人などいるわけがない、だから稼げないんですね。
こんな市場なのに「将来は声優になりたい!」と言う若者を見かけたら「やめておいた方が良い」と言いたくもなります。
厳しい世界だというくらいは誰でも理解していると思います。でもその厳しさの質が、
実力が認められなかったからあなたは声優にはなれません、ではなくそもそも仕事の数が人数に対して全然足りていないから、まともに仕事は回ってこないからという物理的に不可能というようなレベルだからという事です。
わたくしもその点を誤解していました。実力さえ身に付ければこの世界で認めらると見込んでいてひたすら勉強して、一冊の本にできるくらいの分量の知識、技術を得たのですがそれだけでは駄目だったという事になります。
その全貌はこのブログ内、別のカテゴリ「演技上達法」からご覧ください。
だから前回、書いたように現実的に考えてこの世界に関わっていきたいなら他の仕事をやりつつ「たまに声の仕事が来ればいいな」くらいに留めておいた方が良いのです。
間違っても「声だけの仕事」だけで稼いで生活していきたい!なんていう夢は持たない事です。
声の仕事でも稼ぎがある、一つの稼ぎ口として「声優」がある、これが健全です。
では今回は以上になります、最後までお読み頂きありがとうございます。
引用、参考にした著書↓
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[…] 【なぜ俳優・声優・芸能人は稼げないのか?】 […]
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