以前、書いた記事に「エンタメ業界における『先発優位性』の例について〜」というテーマの記事を書いたのですが↓
その『先発優位性』と対をなす言葉として『後発優位性』なんて言葉もあります。
今回はその『後発組』の優位なところはなんなのか?をテーマに考えていきたいと思います。
後発優位とは、先発企業に対して後発企業が持つ優位性のことです。先発企業が優位性を持つ難しさを突いた戦略により得られる優位性です。
既にに市場が創られているので、宣伝広告は、製品価値を伝えるのではなく、ブランド訴求をするのみで良い
先発企業の失敗事例を観察できるので、技術開発について無駄な投資が抑えられる
独自の改良をすることで別の新しさ、価値を訴えることで先発の市場を奪い取れる
後発企業は先発企業の行動から、より少ない投資で最大限の効果を生むことができます。インターネット産業をはじめコンピューター産業草創期では、この傾向が多く、先発企業が開発費を回収する前に、後発企業がより良い技術を開発・成功し、先発企業は倒産していきました。
先発者は確固たるポジションを築くことで参入を許さないようにすることが求められ、後発者は消費者に新しさ、既存にはない価値を創ることが必要と考えられます。
『JMR生活総合研究所』より引用
要は先例をよく観察して、ここはもっと良くできるんじゃないか?改善できるんじゃないか?とあれこれ考えられて、よりブラッシュアップされた商品を最初から送り出せるので、いきなりこっちの方が優れていますよ〜と訴えられることができるわけですね。
またこの分野はある程度は受け入れられている、盛り上がっていることが確定しているので一定数の人が興味を既に持っていること、どんな商品かイメージが出来ているところからスタートします。まだ世に知られていない商品の良さをアピールする苦労もないのもメリットでしょう。
ではこれをエンタメ業界に当てはめた時にはどんな強みがあるか?と考えた時に、もしかしたらそう一筋縄でいかないかも・・・と個人的には思っています。
それはなぜか?理由の一つに・・・、
値段、機能性という側面で優劣が決まるわけではない
別の分野、例えば家電の商品であれば、双方が同じ性能なら値段が安い方を選ぶことはよくある事です。
が、エンタメの世界って別にチケット代が安いに越したことはないけど、高くても会いたいから行く!という選択をする人は珍しくないですし、
別に歌が、演技が上手い人を見つけたからそっちに乗り換えよう、なんてことは実はそうそう起こらないと思っています・・・😓
値段が安い、技術が高い、上手い、コンテンツの質が高い、それとは別のところの魅力でファンを獲得している場合も多々ある、それがエンタメ業界だと思っております。
演技は、歌は平均値くらいで、このくらいなら他に上手い人はいくらでもいるだろうなって印象だけど愛嬌が良くて応援したくなる、特に飛び抜けた特技はなくても容姿が頭一つ抜けている等、技術的、機能性ではない所で勝負をして大きな人気を獲得している人もたくさんいるのです。
そうなってくると後発組は何をすれば良いのでしょう?
先発組より質の高いコンテンツを提供したり、パフォーマンスをすれば必ずしもシェアを奪えるわけではない・・・やはり後発組もその先駆者が作り上げてきたもの以上のもの+自分にしかないオリジナリティを見出す必要が出てくるのです。
引用した文の、
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