演技のレッスン・ワークショップに通うのは無駄!?

養成所時代に一人の講師から、

「演技指導とか演出家には興味あるの?」

と聞かれた事があります。

どうやらその講師はわたくしに俳優以外の「眼」を持っていると感じたようで本人がその気になればその道の可能性もあると教えてくれたようです。

当時はそんな気はなかったのですが、もしも今からこの演劇経験や知識を生かして報酬を得たいと思うのであれば、演技指導者になるのが一番現実的のような気がします。

現に今まで何人かの後輩にアドバイスをした事があるのですが、心から質問してみて良かったです!というような反応をもらえたので、もしかしたらその気になれば良い方向へ導いてあげられる指導者になれるかもとも思った事があるのですが・・・、

ちょっと気が進まない理由があります。

それがどんな人を教えるかによっては、別のアドバイスをしたくなるからです。

もちろんそれはどんな人なのか?と聞かれたら、

「演劇、芸能関係の仕事で稼ぎを得る事を目標にしている人」

です。

わたくしがそのつもりで高校卒業後から勉強してきたからというのもあるのですが、このブログで何度も言っているようにその学校や養成所で勉強、訓練を受けてきたという経歴が直接的に仕事に結びつく事は殆どないと断言できるからです。

日本人は、「のような気がする」とか断定して物事をあまり言いませんが、ここでははっきり申しておきましょう。

だったら無駄じゃん、勉強する意味ないじゃんという見方もできるわけですね。

たまにあるワークショップの参加条件に、

プロを育成する事を目指しているので教える内容は中級者、上級者向けになっていて、ある程度厳しめに指導します、

本気でプロを目指している人を対象にした内容になっていますので、趣味でやっている人は基本お断りしています、

といった条件が見られるのですが、

そのこの世界での「プロ」の定義ってなに?って話ですよね。

ご存知の通り俳優や声優の仕事をするのに特定の資格は必要ありません。

誰でもできてしまうとも言えるわけですし、もうそのような例はたくさんあります。(「俳優・声優志望者が学ぶべきこと」の記事を参照)

芸能界どころか、別の畑から人を引っ張り出してきてドラマやアニメに出演できるのですから、少なくともそこまで必死になって取り組むものでもないのですね。

じゃあ、演技の上手い下手の前に何が必要になってくるのかと言われたら、

知名度や人気の高さです。

それさえあれば目先の仕事は来るもの、そういう世界だとも書いてきました。

プロスポーツ選手が引退後は芸能人として活動できたり、

芥川賞受賞作家がドラマに出演できるのも、

人気、知名度がある、世間で話題になったからです。

俳優・声優・芸能人というのも実力と同時に、世間からの人気も獲得しないとやっていけないという側面がある以上は

「人気者になろう!」

と、そちらにも力を入れても本来なら良いのですが、そっちには全然力を入れずに、ただとにかくひたすら演技が上手くならきゃという人しかいないのはなぜなのか?

おそらく、わたくしもそうでしたが、実力が認められて、どんどん出演機会が増えていき、それで露出が増える事によって自然と人気も付いてくるのかなと、見込んでいましたが、

出演するだけで、そこで良いパフォーマンスをすれば自然とファンも付いてくるくらい注目度の高い作品なんていうのはそう簡単に出演できませんし、出演するだけで俳優の宣伝効果が見込める作品というのは、やはり影響力の強い事務所やらが絡んできますよ。

ここでいくら実力を磨いてもそんなの関係がない、個人ではどうしようもない壁があると思い知るのですね。

そういう俳優の演技力、実力ではないところで大きな役を演じる俳優が決まってしまうという現実がある以上、

演技の指導をそういう目標を持っている人に教える場合は、演技が上手くなるだけがこの世界で成功する手段ではないというのは最低限教えていかないと、ちょっとかわいそうかな〜なんて思う。

それにきっと向こうも数年経てばなんとなく察すると思うのですよね😓

演技だけが上手くなってもダメだと・・・。

それでモチベーションも下がってやめていくのだと思います、わたくしもそんな感じでした。

こうなってくると、こちらもまた新しい人を定期的に集め直していかないとダメなので、演技指導の商売も対象者をこの世界で仕事していきたいという人だと、かなり不安定だなというのが思うところです。

できれば教えた人には、そちらの望む成果を出してほしいと願いますが、それが芸能関係の仕事で稼いでいきたいだと、単純に演技が上手くなるだけではダメだというのが現状なので、それは難しいという気持ちにもなります。

ビジネス的にいえば一度お客さんになってくれた、お金を払ってくれた人には、こちらが提供したサービスに満足してもらい、また機会があればこの人からサービスを受けたいとリピーターにずっとなってもらうというのが目標なのですが、

演技を上手くできるようにする事は可能でも、それで俳優・声優の仕事が来ることに繋がるわけではないので、

その願いまでは叶えまれませんと言うしかないです。

だからもしも自分が演技指導だけをするなら演劇を通して、

ストレス発散、人前で堂々と話せるようになりたい、コミュニケーション能力を付けたい、人間の心理を理解したいなど、そういった仕事に繋げたいとは別の動機で演技を学びたいという人を対象にすると思いますね。

プロ志向の方にはビジネス思考・スキルを同時に教わるというのに納得、理解してくれた方を対象にしたいです。

 

もちろん勘違いしてほしくないのはだからといって、

演技が上手くなくても良いと言いたいわけではありません。

もしもある程度の人気を獲得して、それなりに何かしらのお仕事をもらえるような存在になれたのなら、

いよいよ今後も長い期間この世界で生き残っていくためには演技が上手いのか?、実力、技術、中身が本物かどうか、よりそちらに注目が集まるわけです。

そういう人こそ本気になって訓練をしていかなければいけないのですが、

逆にもうちょっと、自分の商品価値を高めるための努力をしたほうが良いんじゃないの?と今の自分だったらそう言いたくなる人の方が多い印象なのでこのような記事を書きました。

その商品価値を高めるって、

演技力を磨くことじゃないんかいって思いたくなりますが、残念ながらそれよりも人気、知名度、集客力といった、もっと直接的にその人を起用する事によるメリット利益に直結する事の方が求められるのです。

そういう意味でもビジネス視点も持たないといけない

それがこのブログで伝えたいメッセージになります。

そのような分野の勉強にも時間を費やしてほしいと思い、ここでは演技の上達法はテキストでまとめられていますので是非ご活用してくださいませ。

これを理解して、意識して演技するだけでも他のライバルといずれ差がつくと思っています。

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